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インテリアに効く、美術館めぐり──感性を磨く芦屋神戸アートスポット4選

目次
美術館はお好きですか?なかなか行けませんが、わたしは美術館に足を運ぶ時間を大切にしています。
美術館でアートを眺める時間、それは単に美しいものを鑑賞するだけでなく、私たちの感性を深く刺激してくれる時間です。また、作品を展示する空間自体も、作品を目立たせるよう特別に考え抜かれているので、多くの気づきを得られます。
美術館でアート作品に触れることで、自分の中に潜在的に持っていたセンスを研ぎ澄ますことができます。そして、そこで得られたヒントは、私たちの家のインテリアにも影響を与えます。
美術館巡りをして、インテリアに生かしてみませんか?おすすめの美術館と、そこから得られるインテリアに生かせるヒントをご紹介します。
芦屋・神戸エリアで感性を刺激する美術館博物館4選
【芦屋市立美術博物館】 モダン建築と自然光の融合

芦屋の緑豊かな地に佇む芦屋市立美術博物館は、そのモダンで洗練された建築自体が一つのアート作品のようです。大きなガラス窓から差し込む自然光が、展示された作品たちを優しく照らし出し、時間や季節によってその表情を変えます。
ヒント:白×コンクリート×グリーンで作る、静かな存在感のある空間
美術館の持つ、白を基調とした壁面とコンクリートの素材感と、各所に配された緑のコントラストは、静かで落ち着いた空間作りのヒントを与えてくれます。無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインの中に、無機質なコンクリートと自然の要素を取り入れることで、少しの緊張感と安らぎが共存する空間が生まれるでしょう。
【神戸ファッション美術館】 ファブリックや質感に注目した展示が多い

世界各国の民族衣装や歴史的なドレス、現代のファッションまで、幅広い展示を誇る神戸ファッション美術館。ここでは、素材そのものが持つ美しさや、それを生かすための技術、そして時代の流れの中で変化してきたデザインの変遷を学ぶことができます。
ヒント:テキスタイル選びに活かせる“布のインスピレーション”
展示されている様々なファブリックの質感、色、柄は、テキスタイル選びへ新たな刺激を与えてくれます。カーテンやソファカバー、クッションなど、空間の印象を大きく左右する布製品の選び方一つで、部屋の雰囲気はがらりと変わります。クラシックなドレス、モダンなファッションを見ることで、新たな視点で布製品を選ぶことができるでしょう。
【兵庫県立美術館】建築そのものがアート作品

建築そのものがアート作品として際立つ兵庫県立美術館は、安藤忠雄氏による設計で知られています。打ちっぱなしのコンクリートと光を巧みに活かした空間デザインは、訪れる人々に強い印象を与えます。館内には約10,000点以上の収蔵作品があり、近代彫刻や版画、兵庫ゆかりの美術、現代美術など幅広いジャンルを網羅。定期的に開催されるコレクション展では、新しい視点で作品が展示され、訪問の度に新たな発見があります。
ヒント:空間デザインと素材選び
安藤氏の建築は、空間そのものが持つ力を最大限に引き出す設計が特徴です。例えば、光と影のコントラストやコンクリートの質感は、インテリアデザインにおいても応用可能です。ミニマルな家具配置や素材選びには、この美術館の空間設計のアイデアを取り入れることで、シンプルながらも洗練された雰囲気を演出できます。また、屋外に点在する彫刻やオブジェは、庭やテラスの装飾におけるヒントとなります。
【神戸市立小磯記念美術館】移築されたアトリエは必見

神戸が生んだ洋画家・小磯良平の偉業を讃えるため、1992年に開館した美術館です。六甲アイランドの緑豊かな公園内に位置し、小磯の油彩、素描、版画など約3,200点を所蔵しています。館内には3つの展示室があり、常設展では小磯作品を中心に展示されるほか、特別展も定期的に開催されています。また、中庭には小磯のアトリエが移築・復元されており、制作当時の雰囲気を感じることができます。
ヒント:アトリエの再現から学ぶ“集中できる空間”
シンプルながらも機能的な空間が設計された小磯良平のアトリエは見逃せません。普段あまり知られていない、アートが生み出される現場を見ることができます。
自然光を活かした窓配置や素材感を重視した家具選びは、現代のインテリアにも応用可能です。例えば、自宅のワークスペースや工房をデザインする際、このアトリエのように「創作に集中できる空間」を意識することで、より快適で洗練された環境を作り上げることができます。
インテリアに活かす3つのヒント
美術館での発見を、日々の暮らしに積極的に取り入れるための具体的なヒントを3つご紹介します。
アートの“余白感”を取り入れる
美術館の展示空間は、作品一つひとつが際立つように、ゆったりとした余白が設けられています。この“余白感”をインテリアに取り入れることで、部屋全体に開放感が生まれ、バランスの取れた心地よい空間を作ることができます。家具と家具の間、壁面とオブジェの間など、意識的に空間の“間”を作ることを意識してみましょう。
好きな色を探す

美術館に展示されている様々な作品の色使いに注目してみましょう。鮮やかな色彩、落ち着いたトーン、微妙なニュアンスの違いなど、様々な色の組み合わせから、自分が心地よく感じる「好きな色」を見つけるヒントが得られるはずです。見つけた「自分の色」を、クッションや小物、あるいは壁の一面にさりげなく取り入れてみることで、空間に個性が生まれます。
“テーマを決めた一角”を
自宅の一角に「テーマ」を持たせて、お気に入りのアート作品やオブジェを飾ってみましょう。小さな美術館を作るつもりでやってみてください。例えば、「旅の思い出コーナー」や「好きな作家の作品コーナー」など、わずかなスペースで構いません。毎日の生活の中で、その一角の前で足を止めて眺めるときに、忙しい時間の中でもちょっとした息抜きができるはずです。
感性が磨かれると、インテリア選びも変わる
美術館巡りを通して感性が磨かれると、家具やファブリックを選ぶ際の選択眼に少しずつ変化が出てきます。素材の質感、色の持つ力、そして全体のバランスといった要素を、より意識的に、そして総合的に判断できるようになるでしょう。
美術館はまさに“心のメンテナンス空間”です。週末のひととき、あるいは仕事帰りなど、少しの時間でも美術館に足を運び、アート作品をじっくりながめることで、感性を磨き、日々の暮らしをより豊かにしてみませんか。

ガゼボでは、プロの目でインテリアのプランを立てるお手伝いをしております。お気軽にお問合せください。