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ギャッベ偽物の見分け方・失敗しない選び方

カテゴリー:手織り絨毯ギャッベ

お客様からのご質問で多いのが、『百貨店や雑貨屋で見るギャッベとゾランヴァリのギャッベはどう違うのか?』といった内容です。

ネットなどでびっくりするほど安い物も「ギャッベ」として出ています。

ゾランヴァリギャッべは世界遺産(ユネスコ世界無形文化遺産)にも登録されたギャッベの中でも、最高峰のブランドです。

この記事では、上質なゾランヴァリギャッベと他のギャッベとの違いをご紹介いたします。

上質なゾランヴァリギャッベの特徴

滑らかな触り心地

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触り心地ですが、ゾランヴァリのギャッベは春先の柔らかい羊の毛だけを使って織り込まれているため、触り心地が非常にしなやかです。

安価なギャッベですと、秋口の(夏の紫外線で傷んだ)硬い毛が使われていることが多いため、ザラザラしたりチクチクした触り心地であることが多いのです。

母娘で受け継がれる、高度な織りの技術

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ゾランヴァリギャッベの織り子さんの織り技術は、ギャッベの中では最高峰と言われています。

それは耐久性にも現れています。

ゾランヴァリの絨毯は、織り子さんが縦糸(ウール)に手で一本一本しっかりと糸を絡めつけて織り込んでいますので、何十年と使い続けても決して抜けることはありません。

ここも、ゾランヴァリギャッベと他のギャッベの違いの一つです。

100%草木染め

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ゾランヴァリギャッベは100%自然色(草木染め)で染色していますので、派手過ぎず、嫌味がないのでどんなお部屋にも馴染みやすい特徴を持っています。

安価なギャッベですと化学染料が使われている場合や、また定着技術が悪い場合もあり、何年か使っていくうちに色落ちしたり、日焼けで変色したりします。

草木染めだから良いかというと、それだけではありません。

草木染めは色を定着させる技術も大切で、ゾランヴァリは大きな染色工場で全ての色を自然の色で染めるのと同時に「ミョウバン」や「ヨーグルトの塊」などでしっかりと定着させています。

染料の量や染め込む時間によっても出来上がる色は様々です。

染める糸も様々な色の羊の毛を撚りあげるので、実に数百種の色糸が染め上がります。

圧巻ですね。

遊び毛が比較的少ない

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ギャッベは、縦糸に絡めつけてカットするという織り手法のため、遊び毛が出ます。

が、ゾランヴァリギャッベは、春先までしなやかに長く伸びた羊毛を、熟練の女性たちが撚って糸にしますので、遊び毛が出にくいのが特徴です。

裏焼きで堅牢に

ゾランヴァリギャッベは、織りあがったあと、裏焼き(裏をバーナーで真っ黒に焼いて余分な毛をこそげ取ります)をし、シャーリング(毛の長さを揃えます)を施します。

そうすることでさらに丈夫になり耐久性がアップするのです。

臭いが少ない

また安価なギャッベは、夏に汗をかいた羊の毛を使っていることが多く、チクチクするだけでなく、臭いがきつい場合があります。

ゾランヴァリギャッベは春の上質な毛にこだわっているので手触りが良い上に臭いも少ないのが特徴です。

油分を残してしっかり洗う

それでもゾランヴァリギャッべは、必ず天然の石鹸と天然水でしっかりと金ブラシで洗い上げます。

羊臭が全く無いわけではありませんが、ほとんど臭いません。

ゾランヴァリの証、刻印

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ゾランヴァリギャッベの中でも選び抜かれた上質な物には、裏面にゾランヴァリのマーク刻印がされていますので、それが「間違いのないゾランヴァリギャッベ」の証となります。

遠方から実際に見ることができない場合も、このマークへの信頼で画像とご説明だけでご決定いただくことがあります。

お送りしたゾランヴァリギャッベはほぼ間違いなく喜んでいただいております。

艶感がある

ゾランヴァリギャッベは、少し持ち上げて角度をつけて見ると、艶感があります。
それは、山岳羊毛の特徴で、毛の中に上質な油分であるラノリンが含まれているからです。

裏のきめ細やかな織り目

更に、裏をめくると、織り目のひとつひとつが細やかで規則正しく並んでいます。

見る方向による色の変化

ゾランヴァリギャッベにはさらに驚く特徴があります。
正面(織元)から見たときと、逆の方から見たときの色合いが、驚くほど変わるのです。

店頭でご覧になられる方は皆さま驚かれます。

それは、織るときに糸に方向性を持たせるからです。
正面からは糸のカット面を、逆の方からは糸の側面を見ることになりますので、見る方向により濃く見えたり、光を反射して明るく見えるのです。

終わりに

ゾランヴァリギャッベは実際に目で見て踏み心地を確かめていただくと、他のギャッベとの違いはすぐにわかります。

そしてゾランヴァリギャッベの本当の魅力は、何十年と使い続けて初めて見えてくるものもあります。素材の特質上、踏めば踏むほどしなやかになり、表面に艶があらわれ、全体の色に深みが出てくるのです。

その証拠に、実際に現地(イラン)で50年以上使われていたギャッベがまた洗われて、歴史を持ったギャッベとして市場に上がってくるのです。

50年以上の物を「オールド」100年以上の物を「アンティーク」と呼び、コレクターがいる程人気です。

上質のギャッベは、手触りふみ心地を楽しむだけでなく、家族の成長や変化とともに、美しく歴史を刻んでいくのです。